３．シナリオ解説

　これはファー・ローズ・トゥ・ロードというＴＲＰＧシステムにおいて、実際に遊ばれたシナリオです。

　本格的なＲＰＧの仕事はいまだ機会がなく担当したことがないのですが、こうしたシナリオは幾つも作っているので、何かの参考になるかもしれないと思いまして添付させていただきました。

　ＴＲＰＧとは、コンピューターゲームのＲＰＧの前身となった、複数人数で遊ぶ非電源ゲームのことです。一人一人がプレイヤーキャラクター（以下ＰＣと略）を持ち、各自が相談したり、ときには反目しあったりしながら、ゲームマスターの用意したシナリオを楽しみます。感覚的にはネットゲームが近いと思います。

　行為判定にはサイコロを用いることが多く、このシステムにおいてもサイコロは判定にて使用されます。またこのゲームでは、専用の魔法カード（霊縁カードと地縁カード呼ばれます）も使用されます。

　世界観はハイ・ファンタジックな正統派ファンタジー、ゲド戦記や指輪物語などの古臭くて土着的な世界を下敷きとしており、ヒロイックな要素は少なめです。

　シナリオ中、しっかりと決まっていないところや、「〜としても良いでしょう」と言うような部分が散見されますが、これはＴＲＰＧと言うゲームの性質上、プレイヤーがどんな行動を取るかわからない（そしてそれに全て対応しなければならない）ために、シナリオに柔軟性を持たせておくための処理です。かっちりとしたフラグ決めをするコンピューターＲＰＧとは一風変わった部分として、ご了承いただければと思います。